服も鞄も、自転車乗りとしてのベストを見つける旅
最適な答えを導きだすために、浪費を繰り返す。一度、自分のフィルターを通さないと気が済まない性分は、リアリティを追求する己のスタイルへの研究開発である。
浪費家であることをまずは認める。その上で持ち物はミニマムに
私が浪費家のミニマリストを名乗る理由は、決してマキシマリストではないからだ。部屋にはテーブルと椅子しかないし、クローゼットが服で溢れることはない。もちろん書棚から本が溢れることもない。服は必要最低限。アウターが3着にシャツが4枚にTシャツが4枚。ボトムスは2本。同じ色のボクサーブリーフと靴下が6枚づつ。本は10冊以上所有しない。テレビも電子レンジもない。物を持たない生き方を実践しているその根底には、2度、家を失っているから。特に阪神淡路大震災を経験したことが大きかった。物を所有していても、簡単に全てを失う。だからこそ、物に執着せずにベストを探そうとするのだろう。